ゴシックからルネッサンスまで-サンタクローチェ教会
サンタクローチェ教会は、フィレンツェゴシック様式の教会です。ジョットとガッディによるフレスコ画や、ドナテッロによる彫刻などで装飾されています。教会脇には、ブルネッレスキによって作られたルネッサンス様式のパッツィ家の礼拝堂があります。この礼拝堂は、小さいながらもクラシック建築の調和が取れた傑作の建物です。
サンタクローチェ教会は、シニョリーア広場から歩いて直ぐのところにあり、教会前の広場は、フィレンツェ市民の大切な憩いの場となっています。教会前の道をアルノ川方面に向かって歩き、川沿いを歩くのも良いでしょう。ウフィツィ美術館のアーチや、ベッキオ橋などが見渡せます。ベッキオ橋は、第2次世界大戦でも唯一破壊されなかった橋で、貴金属店が橋の上で軒を並べています。そんな橋を川岸から見てみるのも面白いでしょう。
メディチ・リッカルディ宮
サンタクローチェを訪れた後は、パラッツォ・メディチ・リッカルディを訪れてみてください。ミケロッツィがコジモ・デ・メディチの依頼によって立てたメディチ家の居住です。建築様式は、典型的フィレンツェルネッサンス様式です。中庭と礼拝堂にあるゴッゾーリ作のフレスコ画「東方の三賢者」は必見です。リッカルディ宮の周りは、細い道がたくさんあり、フィレンツェ工芸品の仕事場がたくさんあります。これらの工芸品は、ルネッサンス時代から続くもので、陶芸、モザイク、革製品、香水などがあります。
サン・ジョバンニ広場&大聖堂
サン・ジョバンニ広場には、洗礼堂があります。ミケランジェロは、こう言っています:この洗礼堂は、ギベルティによって装飾された天国の扉などのおかげで、ジョットの鐘楼と同様にとても美しいもの。ブルネッレスキ作の巨大なクーポラを地上から、ショットの鐘楼から眺めてみてください。きっと写真に納まりきらないほど大きな聖堂だと実感されることでしょう。また体力がある人は、460段の階段でクーポラの上まで昇ってみて下さい。フィレンツェのパノラマが一望できます。
サン・ロレンツォ教会とサンタ・マリア・ノヴェッラ教会
サン・ロレンツォ教会は、ブルネッレスキによって作られた2つある教会のうちの一つです。
新・旧聖具室のほか、教会内部の建築も複雑な空間を単純な幾何学的な構造をブルネッレスキとミケランジェロによって設計されたものが取り入られました。この教会は、ルネッサンス初期と全盛期の傑作を比較するのに、最高の建築物となりました。
教会横には、もう一つ必ず見ておきたい秘蔵があります。:ミケランジェロ作のラウレンツィアーナ図書館です。教会に隣接した回廊横から連廊した入り口があり、2階の図書室に続く階段は、緩やかな波が流れ出ているようなつくりで、図書室も部屋の構造も決して広くない空間をうまく利用して作られています。
時間に余裕がある方は、フィレンツェの中央駅正面にあるサンタ・マリア・ノヴェッラ教会を訪れてみてください。ゴシック様式の教会建築と15世紀にアルベルティによって付け加えられたルネッサンス様式のファサード(教会正面部分)の教会です。教会内部には、ジョット、マザッチョ、ウッチェッロによる絵画、フレスコ画で装飾されます。教会内部左側壁に描かれている「三位一体」は、遠近法が確立したフレスコ画と言われています。
サンティッシマ・アンヌンツィアータ広場
サンティッシマ・アンヌンツィアータ広場は、ルネサンス時代に作られてたいくつかの広場の中でも初期のものになります。台形の地形に、シンメトリーの建物が立っています。広場に立ったらブルネッレスキの建物正面に柱廊がある捨て子養育院とミケロッツィによるサンティッシマ・アンヌンツィアータ教会が目に入ります。教会内部には、アンドレア・デル・カスターニョとポントルモの絵画があります。フィレンツェには珍しく、ゴシック様式の教会です。捨て子養育院は、現在美術館になっています。この広場の近くには、フィレンツェで是非見ておきたいフレスコ画があるサン・マルコ教会と美術館があります。フラアンジェリコは、この教会の修道院に住み、各僧坊の部屋に聖書の一場面を描いたり、上階に続く階段を昇りきった正面には、有名な「受胎告知」のフレスコ画が描かれています。その他、大食堂には、ギルランダイオ作の「最後の晩餐」などが描かれています。
フィレンツェに残る中世時代の住居
バルジェッロ宮は、中世に建てられ、司法長官または警察長官の住居として利用されていました。現在は、美術館になっています。中庭があり、ドナテッロやミケランジェロ、ブルネッレスキ、ギベルティの彫刻などが所狭しと置かれています。その他、ルネッサンス中期に建てられ、その後のフィレンツェ様式パラッツォに影響を多く与えたゴンディ宮、パラッツォベッキオ(ベッキオ宮)、パラッツォダヴァンツァーティ(旧ダヴァンツァーティ家)があります。また14世紀半ばにアルベルティによって建てられたパラッツォルチェッライがあります。これはルネッサンス建築を最もよく表している様式の建物です。
中世の教会群
フィレンツェは、中世でもっとも重要な都市となりました。その時代に建てられたたくさんの教会が今も現存しています。11世紀のロマネスク様式のサンティッシマ・アポストリ教会、13世紀のサンタ・トリニタ教会、そして、ブルネッレスキによって設計された、初期ルネッサンス様式の傑作、サント・スピリト教会があります。サンタ・フェリチタ教会には、ポントルモのマネリズム様式のフレスコ画「キリスト降架」と「受胎告知」があります。サンタ・カルミネ教会内部のブランカッチ礼拝堂には、マザッチョのフレスコ画「アダムとイブの楽園からの追放」が有名です。
その他の名所案内("PROGETTO
GIUBILEO"から)
(http://giubileo.comune.fi.it/en/frame.htm)
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